公開日時:2019年2月27日 最終更新日:2020/04/09
ベビースキンケアはどうして大切?予防と治療をきちんと区別して適切な対応を!
子供の肌荒れがきっかけでベビーソープやベビーローション、ベビークリーム、ベビーオイルといったベビースキンケア化粧品を見直されるママやパパは多いと思います。
ベビーソープやベビーローションなどを買い換えることで、お子様の肌荒れが治り、綺麗なお肌になることを期待されてだと思います。
もちろんそのお気持ちは十分理解できます。
ですが、湿疹など肌荒れの症状を改善するのは治療であり、ベビーソープやベビーローションに肌荒れを治すといった治療の効果はありません。
ここではよく混同されがちな予防と治療の違いについて、またベビースキンケアの大切さについて解説します。
予防と治療の違いについて
予防というのは漢字からも分かる通り「想定される悪い事態にならないように予め防ぐこと」を言い、治療は「病気やケガといった症状を治すこと」を言います。
例えば、風邪の季節になると、手洗いやうがいをしたり、マスクを付けたりして風邪を引かないように対策することが予防に当たります。
いざ風邪を引いてしまうと熱が上がったり、咳が出たり、喉が痛くなったりするので、病院にいって熱を下げたり、咳を止めたり、喉の炎症を抑えるといった薬(医薬品)を処方されます。この場合、処方された薬を飲み、熱・咳・喉の痛みといった症状を抑えることが治療に当たります。
この風邪の際の予防と治療といった行為をお肌に当てはめてみるとどうなるでしょうか?
お肌は日々、内的要因(食生活の乱れ・生活習慣の乱れ・ストレス等)と外的要因(摩擦・空気中の酸化物質・紫外線・化粧品による刺激)など様々な影響を受けて状態が変化します。
肌が乾燥すると、痒みが生じたり、ヒリヒリしてきたりします。
さらに乾燥を放置していると皮膚が裂け、痛みが生じることもあります。
また、皮脂や汗を放置しているとニキビや脂漏性湿疹、汗疹などの肌トラブルが起こることがあります。
[関連記事]
≫皮脂分泌が多い時期に起こりやすい肌トラブル
乾燥していたり、肌の表面が汚れていたりすることが肌荒れなど肌トラブルにつながるわけです。
そのため、お肌を乾燥させないように保湿したり、キレイで清潔な状態に保つようにするなど、乾燥や汚れから起こる肌トラブルからお肌を守ることが予防に当たり、そのために日々スキンケアをするわけです。
すでに子供の肌にニキビや汗疹ができていたり、おむつかぶれになったりしている状態で炎症や痒み・痛みといった症状を改善するために行うのは治療です。
痒みを抑えたり、炎症を抑えたりする治療に用いられるのが薬です。
沐浴・入浴の際に使うベビーソープはお肌の汚れを落とし清潔な状態にすることが目的ですし、保湿のために使用するベビーローションやベビークリーム、ベビーオイルなどはお肌の乾燥対策が目的です。
つまり、ベビーソープやベビーローション、ベビークリーム、ベビーオイルなどはベビースキンケアに用いる化粧品であって、治療に用いる薬ではありません。
化粧品と薬では役割が異なりますので、なんでもかんでも化粧品に頼ったり、反対に薬だけに頼ったりするのもどちらも良くありません。
予防と治療の違いをきちんと理解し、化粧品と薬を使い分けることがとても大切です。
肌荒れの最大の予防は健やか肌を保つこと
乾燥してカサカサになっているお肌は健やか肌とは呼べません。
お肌を清潔に保ち、保湿することが健やか肌を保つ秘訣です。
つまり、健やかなお肌の状態を維持することが肌荒れの最大の予防となるわけです。
乳児湿疹も、赤ちゃんのお肌を健やかな状態に保つことが予防につながります。
[関連記事]
≫乳児湿疹とは?種類や対策について
ベビースキンケア化粧品選びで抑えておきたいポイント
赤ちゃんのお肌を健やかな状態に保ち、乳児湿疹などの肌荒れから守るために、日々ベビースキンケアをしてあげましょう。
ベビースキンケアにはベビーソープやベビーローション、ベビークリーム、ベビーオイルなどを用います。
ベビーソープやベビーローションなどのベビースキンケア化粧品を選ぶ際に抑えておきたいポイントをご紹介します。
肌トラブルの元となることを考える
どのような時に肌トラブルが起こりやすいかを考えてみましょう。
- 乾燥している時
- 皮脂分泌が多い時
- 汗をたくさんかいた時
- 掻いたり、擦れたりした時
- 肌に合わない化粧品を使った時
- 日焼けをした時
上記のようなことが肌トラブルのきっかけとなるのではないでしょうか?
要するに、
- 乾燥
- 汚れ
- 刺激
- アレルギー
- 紫外線
が肌トラブルの元となるわけです。
肌トラブルの元から赤ちゃんのお肌を守り、健やかな状態に導いてくれるのがベビースキンケア化粧品です。
- ベビーソープ:お肌の汚れを落とし清潔に保つ。洗浄力次第ではお肌の潤いを守り乾燥対策にも。
- ベビーローション:お肌の保湿ケア。乳液タイプが多く、水分と油分をバランス良く補える。
- ベビークリーム:お肌の保湿ケア。水分よりは油分重視で保湿効果の持続に役立つ。
- ベビーオイル:お肌の保湿ケア。油分によってお肌の潤いを逃がさないように閉じ込める。
- ベビーUVケア:乳液タイプやクリームタイプが多いです。紫外線対策
上記のように化粧品は種類によってそれぞれ役割が異なります。
洗浄力や保湿力はもちろんですが、化粧品に使用される成分次第で、お肌への刺激や、アレルギーの引き起こしやすさに違いが生じます。
そのため、赤ちゃんのための化粧品選びにおいては、どのような成分が使用されているか、お肌への刺激やアレルゲンとなりうる成分が無添加となっているか等を確認することがとても大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
予防と治療の区別やベビースキンケアが大切な理由はお分かり頂けましたか?
お肌の乾燥や肌荒れの原因の全てが外的要因にあるわけではありませんので、毎日スキンケアをしてあげても肌荒れを完全に防げるわけではありません。
ですが、日々のベビースキンケアによって赤ちゃんのお肌を健やかな状態に保てるよう努めることが、乳児湿疹のような肌荒れからお肌を守ることにつながります。
子供に肌荒れが起こった際にスキンケアを見直すことは間違いではありませんが、炎症や痒みといった肌荒れの症状をスキンケアで治すことはできませんので、まずは小児科や皮膚科など専門の医療機関を受診し、炎症や痒みといった症状を抑える薬を処方してもらうことが大切です。
この記事を書いた人
古家後健太
<執筆者プロフィール>
化粧品成分検定1級合格(化粧品成分上級スペシャリスト)。ベビースキンケアと子育て情報の育児メディア『マンビーノ(mambino)』運営責任者。株式会社SANSHIN代表取締役。赤ちゃんのお肌の特徴を知れば、赤ちゃんこそスキンケアが必要なのがわかります。ですが実際はベビースキンケアの重要性は世間にあまり浸透していませんでした。赤ちゃんのお肌をトラブルから守るためには、しっかりと赤ちゃんのお肌に必要なケアを広める必要があると思い、2014年にオリジナルベビースキンケアブランド「Dolci Bolle(ドルチボーレ)」を立ち上げました。子供のお肌を守りたいというママやパパの想いに寄り添う化粧品をお届けします。
化粧品成分上級スペシャリスト認定書
この執筆者の記事一覧
提供:株式会社SANSHIN