公開日時:2026年8月3日
妊娠中の紫外線対策、日焼け止め選びのポイント

お腹が大きくなるにつれて、これまでと同じようにお出かけするのが少し大変に感じることもあるかもしれません。それでも、妊婦健診や買い物、気分転換の散歩など、外に出る機会はどうしても増えていくものです。
実は妊娠中は、肌が紫外線の影響を受けやすくなると言われている時期でもあります。今回は、妊娠中に紫外線対策を意識しておきたい理由と、日焼け止めを選ぶときに知っておきたいポイントについてご紹介します。
妊娠中は紫外線の影響を受けやすいと言われる理由

妊娠中はホルモンバランスが大きく変化する時期です。この影響でメラニン色素が作られやすくなり、シミやくすみ、肝斑(かんぱん)と呼ばれる頬や額のシミのようなものができやすくなる方がいる、とされています。
もちろん肌の変化には個人差があり、すべての方に同じ変化が起こるわけではありません。ただ、「妊娠前は気にならなかったのに、日焼けの跡が残りやすくなった気がする」と感じる方が一定数いらっしゃるのも事実です。もともと紫外線対策を意識していた方も、この時期はいつも以上に丁寧なケアを心がけておくと安心です。
また、妊娠中は体温調節がしづらくなったり、立ちくらみを起こしやすくなったりすることもあります。強い日差しの下に長時間いることは、肌への影響だけでなく体調面でも負担になりやすいため、紫外線対策と合わせて暑さ対策も意識しておきたいところです。
日焼け止め選びのポイント①SPF・PA値の目安

日焼け止めのパッケージには「SPF」「PA」という表示がありますが、それぞれ以下のような意味を持っています。
- SPF:紫外線B波(UVB)による肌の赤み・炎症を防ぐ目安の数値
- PA:紫外線A波(UVA)によるシミ・たるみなどへの影響を防ぐ目安の効果の強さを「+」の数で表したもの
数値が高いほど効果が強い分、肌への負担も大きくなりやすい傾向があります。普段の買い物や近所への外出であれば、SPF20〜30・PA++程度のものを選び、レジャーなど長時間屋外で過ごす日はSPF50・PA+++以上のものを使い分けるという考え方もひとつの方法です。ご自身の生活スタイルに合わせて選んでみてください。
日焼け止め選びのポイント②低刺激・敏感肌向けの処方

妊娠中は肌が敏感になりやすいと感じる方も少なくありません。普段使っていた日焼け止めで肌がヒリヒリしたり、赤みが出たりすることもあるようです。
日焼け止めを選ぶ際は、「低刺激処方」「敏感肌向け」「アルコールフリー」「無香料」といった表示があるものを目安に検討してみるとよいでしょう。また、新しい日焼け止めを使い始めるときは、いきなり顔全体に塗るのではなく、腕の内側など目立たない部分に少量つけて、しばらく様子を見てから使うと安心です。肌に合わないと感じたときは、使用を中止し、必要に応じて皮膚科などに相談しましょう。
日焼け止め選びのポイント③伸びの良さ・塗り直しやすさ

お腹が大きくなってくると、これまでのように屈んだり手を伸ばしたりする動作が難しくなることがあります。日焼け止めを選ぶときは、効果の高さだけでなく「塗りやすさ」も意外と大切なポイントです。
- クリームタイプ:しっとりとした使用感で乾燥が気になる方に
- ジェルタイプ:さらっとした使用感で汗ばむ季節に
- スプレータイプ:背中など手が届きにくい部分にも塗りやすい
外出先で塗り直す機会も多いため、荷物としてかさばりにくいコンパクトなサイズを別途持ち歩くのもおすすめです。塗り直しの目安は2〜3時間に1回程度と言われていますが、汗をかいた後や、日差しの強い時間帯に長くいた後はこまめに塗り直すとより安心です。
日焼け止め選びのポイント④成分表示のチェック

日焼け止めには紫外線吸収剤タイプと紫外線散乱剤タイプがあります。紫外線吸収剤は肌への刺激が気になる方もいるため、「ノンケミカル」「紫外線吸収剤フリー」といった表示のものを好んで選ぶ方もいらっしゃいます。
なお、妊娠中に特定の成分の使用を避けたほうがよいかどうかについては、肌質や体質、その時々の体調によっても考え方が異なります。成分について気になることがあれば、自己判断だけで決めず、かかりつけの産婦人科医や薬剤師、皮膚科医に相談しながら選ぶと安心です。
日焼け止め以外にもできる紫外線対策

日焼け止めだけに頼らず、他のアイテムと組み合わせることで、肌への負担をより軽くすることができます。
- 日傘:UVカット加工が施されたものを選ぶと効果的です
- 帽子:つばの広いものだと顔だけでなく首元まで日差しを遮りやすくなります
- UVカットの羽織りもの:薄手のカーディガンやパーカーなら、暑い時期でも羽織りやすいです
- サングラス:紫外線は目からも影響を受けると言われているため、外出時間が長い日は活用してみましょう
また、紫外線量は時間帯によっても変化し、午前10時から午後2時頃にかけて特に強くなる傾向があります。可能であれば、この時間帯の外出を避けたり、日陰の多いルートを選んだりするのも一つの工夫です。
外出時に合わせて意識したい体調管理

紫外線対策とあわせて、妊娠中の外出では体調管理にも気を配りたいところです。こまめな水分補給を心がけ、めまいやふらつきを感じたら無理をせず日陰や涼しい場所で休憩しましょう。
外出の予定がある日は、日傘や帽子だけでなく、保冷剤や飲み物を持参しておくと安心です。体調がすぐれない日は、無理に外出せず、ゆっくり過ごすことも大切な選択のひとつです。
産後・赤ちゃんが生まれてからの紫外線対策も意識しておこう

出産後は、赤ちゃんとのお散歩や検診などで外出する機会も増えていきます。赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、大人以上に紫外線の影響を受けやすいと言われています。ベビーカーに日よけをつけたり、月齢に応じてベビー用の帽子を活用したりと、家族みんなで紫外線対策を意識できるとよいですね。
今のうちから紫外線対策の習慣を身につけておくと、産後の赤ちゃんとの生活にもスムーズに取り入れやすくなるかもしれません。
日焼け止めを塗るタイミングと順番

日焼け止めの効果をしっかり発揮させるためには、塗るタイミングや順番も意識しておきたいポイントです。一般的なスキンケアの流れは、以下のようになります。
- 1. 化粧水・乳液などで肌を整える
- 2. 日焼け止めを、顔全体・首まで丁寧に伸ばす
- 3. 必要に応じてファンデーションなどのベースメイクをのせる
日焼け止めは、外出する15〜20分程度前に塗っておくと、肌になじみやすくなると言われています。朝の忙しい時間帯でも、可能な範囲で少し余裕を持って準備できるとよいでしょう。
また、顔だけでなく、首・耳・手の甲など、意外と塗り忘れやすい部位にも意識して塗るようにしましょう。特に首元は年齢が出やすい部分とも言われており、忘れずにケアしておきたいところです。
日焼け止めの落とし方にも気を配ろう

日焼け止めの中には、通常の洗顔料では落としにくいタイプのものもあります。パッケージに「専用クレンジングが必要」と記載されている場合は、その指示に従って丁寧にオフしましょう。
一方で、「石けんで落とせるタイプ」の日焼け止めも多く販売されており、肌への負担を抑えたい妊娠中は、こうした低刺激で落としやすいタイプを選ぶのもひとつの方法です。日焼け止めをきちんと落とさずに寝てしまうと、肌トラブルの原因になることもあるため、その日のうちにしっかり洗い流す習慣をつけておきましょう。
よくある質問

曇りの日や室内でも紫外線対策は必要?
紫外線は雲を通り抜けて地上に届くと言われており、曇りの日でも晴れた日の半分程度の紫外線量があるとも言われています。また、窓ガラスも紫外線をすべて遮断できるわけではないため、室内で過ごす時間が長い日でも、軽めの日焼け止めを使っておくと安心です。
妊娠中に日焼け止めを使うこと自体に問題はある?
日焼け止めの使用自体が妊娠に影響を与えるかどうかについては、成分や個人の体質によっても考え方が分かれる部分です。不安な場合は、購入前にドラッグストアの薬剤師や、健診時に医師に相談してみるとよいでしょう。低刺激処方のものを選び、異変を感じたらすぐに使用を中止することも大切です。
海やプールに行く場合はどうすればいい?
汗や水に強い「ウォータープルーフタイプ」の日焼け止めを選ぶと、効果が持続しやすくなります。ただし、ウォータープルーフタイプは通常のものよりも落としにくいことが多いため、帰宅後は丁寧にクレンジングを行いましょう。また、妊娠中の水遊びやレジャーについては、体調や妊娠週数によって注意が必要な場合もあるため、事前に医師に相談しておくと安心です。
家族で取り組む紫外線対策という考え方

妊娠中の紫外線対策は、自分一人で頑張るものと考えがちですが、パートナーや家族と一緒に取り組むことで、より続けやすくなります。例えば、お出かけの際に日傘や帽子を持つのを手伝ってもらったり、日差しの強い時間帯の外出を避けるスケジュールを一緒に考えてもらったりすることも、立派な紫外線対策のひとつです。
また、紫外線対策は妊娠中だけの取り組みではなく、産後、赤ちゃんや上の子と過ごす毎日にもつながっていく習慣です。今のうちから家族で紫外線について話し合っておくことで、自然と家族全員のUVケア習慣が身についていくかもしれません。
まとめ

妊娠中は肌が紫外線の影響を受けやすくなると言われる時期です。日焼け止めを選ぶ際は、SPF・PAの数値だけでなく、低刺激処方かどうか、塗りやすさ、成分表示なども確認しながら、ご自身に合ったものを見つけてみてください。
日焼け止め以外にも、日傘や帽子、羽織りものなどを組み合わせることで、肌への負担を減らしながら外出を楽しむことができます。体調と相談しながら、無理のない範囲で紫外線対策を続けていきましょう。気になる症状や肌トラブルがある場合は、自己判断せずに医師に相談することをおすすめします。
提供:株式会社SANSHIN
















