公開日時:2026年8月13日 最終更新日:2026/08/05
赤ちゃんの後追いはいつから始まる?対応のコツと乗り切り方

少しキッチンに移動しただけで大泣きされてしまう、トイレに行くのにも一苦労――。「後追い」は、多くのママ・パパが経験する、赤ちゃんの成長過程のひとつです。かわいらしい反面、家事や身の回りのことがなかなか進まず、負担を感じてしまう時期でもあります。
今回は、後追いが始まる時期の目安や、その理由、家庭でできる対応のコツについてご紹介します。
後追いとは

後追いとは、赤ちゃんがハイハイやつかまり立ちなどで移動できるようになった頃から見られる、パパやママなど特定の人の後をついて回ったり、姿が見えなくなると泣いて呼んだりする行動のことです。
「少し離れただけで大泣きされて、家事が全く進まない」「トイレやお風呂にも一人で行けない」といった声は、後追いの時期によく聞かれる悩みです。決して珍しいことではなく、多くのご家庭が同じような時期を経験しています。
後追いが始まる時期の目安

後追いが始まる時期にも個人差がありますが、一般的にはハイハイやつかまり立ちができるようになる生後8ヶ月〜10ヶ月頃から見られ始めることが多いとされています。中には、まだ移動ができない時期から、視線や表情で「後追い」に似た様子を見せる赤ちゃんもいます。
後追いのピークは1歳前後とされることが多く、1歳半〜2歳頃にかけて少しずつ落ち着いていく傾向があります。ただし、これもあくまで目安であり、赤ちゃんの性格や環境によって、後追いの強さや続く期間は大きく異なります。
なぜ後追いが起こるの?

後追いが起こる背景には、赤ちゃんの発達に関わるいくつかの要因があると考えられています。
愛着形成が進んでいるサイン
パパやママなど、特定の人との間に強い愛着(信頼関係)が育っていることの表れと考えられています。「この人といると安心できる」という気持ちが強くなるからこそ、その人が見えなくなることに不安を感じるのです。
「対象の永続性」の理解が発達段階にある
赤ちゃんは成長するにつれて、「目の前から消えても、その物や人は存在し続けている」という概念(対象の永続性)を少しずつ理解していきます。この理解がまだ十分でない時期は、「見えなくなる=いなくなってしまう」と感じやすく、不安から後追いにつながることがあると言われています。
移動能力が発達したことによる行動範囲の広がり
ハイハイやつかまり立ちができるようになったことで、物理的に「後を追う」という行動そのものが可能になったことも、後追いが見られるようになる要因のひとつです。
後追いへの対応のコツ①声をかけながら移動する

少しの間その場を離れる場合は、「ちょっとキッチンに行ってくるね」「すぐ戻るよ」と声をかけてから移動するようにしてみましょう。赤ちゃんは言葉の意味をすべて理解できなくても、声のトーンや繰り返しの経験から、少しずつ「離れてもまた戻ってくる」という安心感を積み重ねていくことができます。
後追いへの対応のコツ②視界に入る工夫をする

キッチンで作業をする際は、赤ちゃんが見える位置にベビーサークルやプレイマットを用意し、その中で遊んでもらうという方法もあります。完全に離れた部屋に行くよりも、姿が見える状態を保つことで、赤ちゃんの不安を軽減しやすくなります。
後追いへの対応のコツ③一人になる時間をあえて作る練習

トイレや浴室など、どうしても目を離さなければならない場面もあります。そうした場面では、ドアの近くで声をかけ続けたり、短時間から少しずつ離れる練習をしたりすることで、赤ちゃんも徐々に「少しの間離れても大丈夫」という経験を積んでいくことができます。
後追いへの対応のコツ④他の家族にも協力してもらう

後追いが特定の人に集中している場合、その人だけに負担が偏ってしまうことがあります。パートナーや他の家族にも積極的に赤ちゃんと関わってもらい、「安心できる人」を増やしていくことで、後追いの対象を分散させることができる場合もあります。
無理に引き離すのではなく、遊びやお世話を通じて自然に関わる時間を増やしていくことがポイントです。
後追いで大変なときは無理をしすぎない

後追いの時期は、家事が思うように進まず、精神的にも体力的にも疲れを感じやすい時期です。「今日は掃除機をかけられなかった」「洗濯物がたためなかった」という日があっても、無理に完璧を目指す必要はありません。
- 抱っこ紐やおんぶ紐を活用し、赤ちゃんと密着した状態で家事を進める
- 家事の時間を分散させ、パートナーが在宅のときにまとめて片付ける
- 一時保育やファミリーサポートなど、外部のサポートを頼ることも検討する
一人で抱え込まず、周囲の助けを借りながら乗り切ることも、大切な対応のひとつです。
後追いをかわいい成長の証としてとらえる視点も

大変さを感じる一方で、後追いは「パパやママのことが大好き」という気持ちの表れでもあります。ずっと続くわけではない期間だからこそ、忙しい毎日の中でも、ときには後追いされる状況を「今しか見られない愛おしい瞬間」として捉えてみると、少し気持ちが軽くなることもあるかもしれません。
後追いが激しすぎると感じたら

多くの場合、後追いは成長とともに自然に落ち着いていきますが、後追いがあまりにも激しく、日常生活に大きな支障が出ている場合や、他の発達面でも気になることがある場合は、乳幼児健診の際に医師や保健師に相談してみるのもひとつの方法です。育児の悩みを専門家と共有することで、新しい対応のヒントが見つかることもあります。
保育園入園と後追りの時期が重なったら

後追いが盛んな時期に保育園への入園が重なると、預ける際に激しく泣かれてしまい、後ろ髪を引かれる思いをするママ・パパも多いようです。しかし、多くの場合、保護者の姿が見えなくなった後は、園での活動や保育士との関わりの中で、少しずつ気持ちが落ち着いていくと言われています。
慣らし保育の期間を活用し、短時間から少しずつ預ける時間を延ばしていくことで、赤ちゃんも園という新しい環境に慣れていきやすくなります。送り出すときは、後ろ髪を引かれても、なるべく笑顔で「行ってきます、また迎えに来るね」と短く伝えて離れることが、赤ちゃんの気持ちの切り替えを助けるとも言われています。
後追いとイヤイヤ期の違い

後追いの時期を過ぎると、次に「イヤイヤ期」と呼ばれる自己主張が強くなる時期を迎えるご家庭も多いでしょう。後追いは「不安から特定の人を求める」行動であるのに対し、イヤイヤ期は「自分の意思を通したい」という気持ちの表れであり、根本にある心理は異なるものです。
どちらも赤ちゃん・幼児期特有の発達段階であり、成長の過程で自然に見られる姿です。それぞれの時期の特徴を知っておくことで、慌てずに対応しやすくなるでしょう。
パパやママ自身の気持ちも大切に

後追いが続く時期は、思うように動けないもどかしさから、イライラしてしまうこともあるかもしれません。そうした気持ちを抱くこと自体は、決して悪いことではありません。
「今日は少し手を抜いてもいいや」と気持ちを切り替えたり、パートナーと交代で休憩時間を作ったりしながら、自分自身の心と体を大切にすることも忘れないでください。育児は長く続くものだからこそ、無理をしすぎない工夫が大切です。
きょうだいがいる場合の後追いへの向き合い方

上の子がいる家庭では、下の子の後追いに加えて、上の子のお世話もこなさなければならず、より大変さを感じやすい時期でもあります。上の子にも「今は下の子が甘えたい時期だから、少し待っててね」と伝えつつ、上の子だけの時間もできるだけ確保できるよう意識してみましょう。
家族みんなで協力しながら、それぞれの子どもの気持ちに寄り添える工夫を積み重ねていくことが大切です。
後追いの時期を乗り越えた先にあるもの

後追いが落ち着いてくると、今度は少しずつ一人遊びができるようになったり、他のお子さんと関わる時間が増えたりと、赤ちゃんの世界がどんどん広がっていきます。今は大変に感じられる後追いの時期も、赤ちゃんが安心できる土台をしっかりと築いている、大切なプロセスのひとつと捉えることができます。
限られた期間だからこそ、忙しい毎日の中でも、できる範囲で赤ちゃんとの触れ合いの時間を大切にしていけるとよいですね。
後追いが激しい日、そうでない日の波もある

後追いの様子は、毎日一定ではなく、日によって強さが変わることもあります。体調があまり優れない日や、いつもと違う出来事があった日は、いつも以上に後追いが激しくなることもあるようです。
反対に、機嫌のよい日や十分に甘えられた後は、比較的落ち着いて過ごせることもあります。「今日は後追いが激しいな」と感じたときは、赤ちゃんなりに何か不安や疲れを感じているサインかもしれないと捉え、いつもより少し多めにスキンシップの時間を取ってあげるのもよいでしょう。
後追いの様子も記録に残しておこう

後追いの時期は大変さが先に立ちがちですが、赤ちゃんがどんな風に後をついてきたか、どんな仕草を見せていたかなど、簡単なメモや写真で残しておくと、後から見返したときによい思い出になります。忙しい毎日の中でも、ふとした瞬間の記録が、育児の宝物になることもあります。
まとめ

後追いは、赤ちゃんが特定の人との間に強い愛着を育んでいることの表れであり、成長過程で多くの赤ちゃんに見られる自然な行動です。始まる時期や強さ、続く期間には個人差があり、1歳半〜2歳頃にかけて少しずつ落ち着いていくことが多いとされています。
家事や身の回りのことが思うように進まず大変に感じる時期ですが、声かけの工夫や周囲のサポートを取り入れながら、無理のない範囲で乗り切っていきましょう。この時期ならではの愛おしさも、ぜひ心に留めておいてください。
提供:株式会社SANSHIN
















