公開日時:2026年8月7日 最終更新日:2026/08/08
上の子を出産に立ち会わせる?きょうだいの心の準備

二人目、三人目の出産を控えているご家庭では、「上の子を出産に立ち会わせるかどうか」で悩む方も多いのではないでしょうか。弟や妹が生まれる瞬間を一緒に体験することは、貴重な経験になる一方で、小さな子どもにとって刺激が強すぎるのではないかと心配になる方もいるでしょう。
今回は、上の子が出産に立ち会うことのメリット・注意点や、きょうだいとして迎える心の準備についてご紹介します。
上の子の立ち会いは可能なの?

まず前提として、上の子の出産立ち会いを許可しているかどうかは、産院によって方針が異なります。近年は家族立ち会い出産に対応する産院も増えていますが、感染対策や分娩室のスペースの都合などから、上の子の立ち会いを制限している産院も少なくありません。
立ち会いを希望する場合は、妊娠中の早い段階で、利用予定の産院に上の子の立ち会いが可能かどうか、年齢制限や事前の説明が必要かどうかなどを確認しておきましょう。
上の子が立ち会うメリット

家族として出産を迎える一体感が生まれる
上の子にとって、赤ちゃんが生まれる瞬間に立ち会うことは、家族の一員としての実感を得られる貴重な機会になります。「自分もこの日を一緒に迎えたんだ」という経験は、きょうだいとしての絆を育むきっかけになるかもしれません。
赤ちゃんの誕生をリアルに実感しやすい
お腹の中にいた赤ちゃんが実際に生まれてくる様子を見ることで、「本当に弟や妹が生まれたんだ」という実感を持ちやすくなります。写真や話だけで聞くよりも、その場に立ち会うことでより強く記憶に残ることもあるでしょう。
パパやママの気持ちを共有できる
出産という大きな出来事を家族みんなで迎えることで、パパやママの喜びや緊張を上の子も一緒に感じることができます。家族としての一体感を大切にしたいご家庭には、意味のある選択肢のひとつです。
上の子が立ち会う際の注意点

出産の様子にショックを受ける可能性がある
出産は決して穏やかな場面ばかりではありません。ママが痛みで声を上げたり、出血があったりする様子を目の当たりにして、小さな子どもが驚いたり怖がったりすることもあります。年齢や性格によって受け止め方はさまざまなので、事前にどの程度まで見せるか、家族で相談しておくとよいでしょう。
長時間の立ち会いは負担になることも
出産は数時間から場合によっては半日以上かかることもあります。小さな子どもにとって、長時間じっと待ち続けることは大きな負担になりかねません。途中で退屈したり、疲れて眠くなったりすることも想定しておく必要があります。
サポートしてくれる大人が必要
出産中、ママは分娩に集中する必要があるため、上の子の対応をパパだけに任せるのは難しい場面も出てきます。上の子の立ち会いを検討する場合は、実際に出産に付き添いながら上の子のケアもできる祖父母や親戚など、サポートしてくれる大人を確保しておくことが大切です。
立ち会わせる場合の準備

上の子を出産に立ち会わせる場合、以下のような準備をしておくと安心です。
- 事前に絵本や動画などで出産について簡単に説明しておく:赤ちゃんがどのように生まれてくるのか、年齢に応じたやさしい言葉で伝えておくと、当日の心構えがしやすくなります
- 「痛くて声が出ることもあるけれど、大丈夫だよ」と伝えておく:ママの声や表情に驚かないよう、事前に心の準備をさせてあげましょう
- 待ち時間を過ごせるグッズを用意する:お気に入りのおもちゃや絵本、軽食などを用意しておくと、長時間の待ち時間も乗り切りやすくなります
- 無理に最後まで見せなくてもよいと考えておく:途中で怖がったり嫌がったりした場合は、無理に立ち会いを続けさせず、別室で待たせる選択肢も残しておきましょう
立ち会わない選択も大切な選択

上の子を立ち会わせないことを選ぶご家庭ももちろん多くあります。「まだ幼いので刺激が強すぎるかもしれない」「祖父母に預けて、生まれた後に会わせたい」という考え方も、家族にとって大切な選択のひとつです。
立ち会わない場合でも、生まれてすぐに面会できる時間を設けたり、電話やビデオ通話で誕生の報告をしたりすることで、上の子も「特別な日」として感じられるように工夫することができます。
きょうだいとして迎える心の準備

出産の立ち会いをするかどうかにかかわらず、上の子にとって「赤ちゃんが生まれる」という出来事は、生活が大きく変わる転機でもあります。以下のような心の準備をしておくと、赤ちゃんを迎えた後の生活がスムーズになりやすいでしょう。
赤ちゃんが生まれる前から少しずつ話をしておく
「もうすぐ赤ちゃんが生まれるよ」「お兄ちゃん・お姉ちゃんになるんだね」と、日頃から少しずつ声をかけておくことで、上の子自身も心の準備を進めやすくなります。
赤ちゃんのお世話に関われる役割を用意する
「おむつを取ってきてくれる?」「一緒に歌を歌ってあげようね」など、上の子が主体的に関われる役割を用意しておくと、赤ちゃんの存在をポジティブに受け止めやすくなります。
上の子との時間も大切にする
赤ちゃんが生まれると、どうしても赤ちゃんのお世話に時間を取られがちです。可能な範囲で、上の子と二人だけの時間を意識的につくることで、「自分も変わらず大切にされている」という安心感を持たせてあげることができます。
年齢別に考える、立ち会いへの向き合い方

上の子の年齢によっても、出産の立ち会いに対する受け止め方は大きく変わってきます。
3歳未満の場合
言葉での説明がまだ十分に理解できない年齢のため、出産の場面を見せても状況を把握しきれないことが多いようです。長時間じっとしているのも難しい年齢のため、立ち会わせる場合は、負担にならないよう祖父母などのサポートを手厚くしておくとよいでしょう。
3〜6歳頃の場合
赤ちゃんが生まれることへの興味や期待が芽生えてくる時期です。事前に絵本などを使って説明すれば、ある程度イメージを持って立ち会うことができるようになります。一方で、ママの痛がる様子に驚いてしまう子もいるため、事前の心構えづくりがより重要になります。
小学生以上の場合
出産についてある程度理解できる年齢になるため、しっかりと事前説明をしたうえで、本人の意思を確認しながら立ち会うかどうかを決めるとよいでしょう。「立ち会いたくない」という意思表示があった場合は、その気持ちを尊重することも大切です。
立ち会わない場合の代替案

立ち会わない選択をした場合でも、上の子が「赤ちゃんの誕生」を特別な出来事として感じられるような工夫はたくさんあります。
- 出産当日、祖父母の家で特別なおやつや遊びの時間を用意してもらう
- 赤ちゃんが生まれた瞬間の報告を、電話やビデオ通話でリアルタイムに伝える
- 産院の面会時間に合わせて、生まれたばかりの赤ちゃんに会いに来てもらう
- 「赤ちゃんが生まれたよ」というメッセージカードや手紙を用意しておく
立ち会いの有無にかかわらず、上の子にとって出産当日が「特別な一日」として記憶に残るよう、家族で工夫してみるとよいでしょう。
先輩ママ・パパの間でよく聞かれる声

出産に上の子を立ち会わせた家庭からは、「一緒に赤ちゃんを迎えられて家族の絆が深まった」という声がある一方で、「思ったより出産の様子に動揺してしまい、フォローが大変だった」という声も聞かれます。逆に、立ち会わせなかった家庭からは、「後で写真や動画を見せることで十分に喜んでくれた」という声もあります。
どちらの選択にもそれぞれの良さがあり、「絶対にこうすべき」という正解はありません。上の子の性格や普段の様子をよく知っている保護者自身の判断を大切にしながら、無理のない形を選んでいきましょう。
産院との事前相談も忘れずに

上の子の立ち会いを検討している場合は、必ず事前に産院へ相談し、了承を得ておきましょう。分娩室の広さや感染対策の観点から、当日になって急に立ち会いを断られてしまうケースもあります。
相談する際は、上の子の年齢、立ち会わせたい理由、当日サポートしてくれる大人がいるかどうかなどを具体的に伝えると、産院側もより的確なアドバイスをしてくれやすくなります。分からないことがあれば、遠慮せずに助産師や医師に質問してみてください。
立ち会い後、上の子の様子にも目を配ろう

出産に立ち会った後、上の子がいつもと違う様子を見せることがあるかもしれません。急に甘えん坊になったり、赤ちゃん返りのような行動が見られたりするのは、大きな出来事を経験した後の自然な反応のひとつと考えられています。
そうした様子が見られたときは、「お兄ちゃん・お姉ちゃんなんだから」と急かすのではなく、これまで以上にスキンシップの時間を意識的に増やし、上の子の気持ちに寄り添ってあげることが大切です。時間の経過とともに落ち着いていくことが多いので、焦らず見守っていきましょう。
夫婦で意見が分かれたときは

「立ち会わせたい」「立ち会わせたくない」で、パパとママの意見が分かれることもあります。そうしたときは、どちらかが一方的に決めるのではなく、それぞれの考えの背景にある思いを話し合ってみることが大切です。
「上の子に貴重な経験をさせてあげたい」という思いも、「上の子への負担を心配している」という思いも、どちらも子どもを大切に思う気持ちから生まれています。お互いの考えを尊重しながら、家族全員にとって納得できる選択を探っていきましょう。
まとめ

上の子を出産に立ち会わせるかどうかは、ご家庭の考え方や上の子の年齢・性格、産院の方針によって判断が分かれるところです。立ち会うことで得られる一体感や貴重な経験がある一方で、事前の準備やサポート体制も欠かせません。
どちらを選んでも、大切なのは上の子が「赤ちゃんの誕生を前向きに受け止められるようにサポートすること」です。家族みんなで話し合いながら、それぞれのご家庭に合った形を見つけていきましょう。
提供:株式会社SANSHIN
















